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村田建築設計の仕事と現場

2018-08

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風景に溶け込む建物とは?

今月の15日にようやく完成した南足柄の住宅は外壁が全て米杉板張り、それも裏張りです。
私はこれまで数多くの住宅を設計して来ましたが、米杉板を張る場合と張らない家があります。
このホ-ムペ-ジを以前のクライアント様が多くみていらっしゃることを知りその理由をお答え
しておくべきと考えるようになりました。

 それは当然ながら場所性、都市的か緑あふれる場所かの違いが主な理由です。
建物は強い社会性を持って誕生します。少なくとも30年、50年と存在し続けます。
風光明美、緑あふれる景色を楽しんでおられる方々はその中に人工的建物の出現を喜ぶ人は
誰もおりません。それはお互い様ですが自分の姿が客観的には見えないことに似ています。

そこで私は建物と風景の関係を次の3つの段階でとらえています。

 第1段階:建物を自然の風景に溶け込ませ、又は消し去り存在を主張しないもの。

 第2段階;建物がその風景にあることにより自然の美を一層引き立たせるもの。

 第3段階:その建物の存在が自然(風景)の美しさを超えるもの。
      この時建築は初めて芸術と成り得ると考える。


 第1の建物を消し去る方法は沢山あります。
建物を地下にもぐらせて地上は緑地帯とする。外部仕上げを自然素材で構成し
環境に溶け込ませる。米杉を外壁に張るのはこの手法です。又全てガラス張り
の外観で景色を透かして見せたり、鏡張りで廻りを写し込んで消し去る方法です。

 第2は人工的建物が自然の美しさと並ぶまで洗練され違和感なく混合し合う状態。
ギリシャのパルテノンの神殿や、伊勢神宮等 歴史的建造物に数多く見られると
考えています。
いつもこの段階までに仕上げたいと努力していますが届きません。

都市の中の建物は都市景観を自然と置き換えれば同じことです。

 第3段階ですが、建築は純粋芸術と違い機能性を持たなければなりませんので
芸術に成り難いことも事実です。芸術性と機能性は反比例の関係にあります。
唯、与条件や構造、法規、機能等を全てを異次元に流し込み、新たな価値に変換し
人間の奥深い位置から「生」を呼び起こす建築が出来た時だろうと推察します。
私はこの第3段階の建物をいまだ見たことがありません。
私が見ていないだけでどこかにあるかもしれません。
これからの目標であり楽しみでもあります。

 
               平成25年2月27日
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大震災 
もの造りの一端を担う者として数多くの事を考えさせられます。建物を設計する時、設計者は自由な発想のベクトルに対して様々な制約に合います。建築基準法、都市計画法の法的制約、構造、施行性、予算等の制約を受け設計をまとめていくものです。大半の施主の夢はこれらの制約で無惨にも砕かれるのが常です。大震災を見る度あの法的制約は何だったのかとも思います。新聞の活字に「想定外」「未曾有の」「人智を超えた」という文字があふれています。
 数日前の朝日新聞の天声人語の欄に福島第一原発の事故会見で東京電力は「想定外の事態で」と弁明するが、この事故は唯単に東電側は「想定を間違っていた」だけではないか、という論評が載っていました。間違っていたということはどこかにこの事態を防ぐ正解があったことになります。津波で破壊された建物は、建築基準法、都市計画法に於いて合法的、安全な建物だった筈です。先の論法でいけば「想定外の法律」、各自治体の防災計画も間違っていたことになります。本当に正解はあるのでしょうか。

 その後福島第一原発の場合、非常用ディ-ゼル発電器、海水ポンプモ-タ-の位置が他の原発と違い被災し易い場所にあったこと、再三指摘がありながら国も東電側も無視してきた事が判明し、唯単に20Mを超える津波に対して5M前後の対策しか採っていなかったという「想定外」を新聞は問題にしているだけではないことはわかります。
 しかし建築に関わる各法律も法律が変更される以前の建物等は不問にするという前提ですから根本は原発の「安全設計指針」なるものと変わりません。これは法大系上仕方無いことですが、問題はこれを放置しておくと今回の「人智を超えた」災害では多数の方の財産が一瞬で喪失し多数の死傷者が出るということです。これを機に耐震補強の要請が増加するとは思いますが、特に不特定多数の人が集まる施設、建物は早急にやるべきと思います。

 さて今回の被災地の復興計画はどのように進んでいくのか。グランドデザインを自分なりに描いてはみますが、とてもまとまりません。この様な時よくやることは理想像とは逆のこんな町にはしたくないな、という項目をあげていくことです。例えば

 1.津波を防ぐ為、津波危険区域を指定しその海岸線に20Mのコンクリ-ト製防波堤を設けた町

 2.都市計画法が改正され、海抜により可能建築物の構造、用途が制限された町

 3.2項を受け、海岸線は鉄筋コンクリ-ト造の要塞のような建物が連続する町

 4.画一的都市計画で新幹線の駅のように地方色が失われた町

 5.今まで以上に社会的インフラが充実し近代的過ぎる町(災害に強い町はむしろ個々が自立に向かう方が良い   のではと思う)

 6.以前の町の歴史、名残、景色や風景を無視した都市計画

   等々
 
   これを読まれた方でこんな町にはしたくない、こんな町にしたいというご意見があればお聞かせください。
  

SWEN SOLAR HOUSE

 SWEN SOLAR HOUSEとは
私が16年前この会社を立ち上げた時どんな家創りを目指すのか、その方向性を探った時のコンセプトを表現するのに用いた名称です。当時より最近の物造りはどう変化、進化してきたのか、自戒を込めて見つめ直して見ようと先日古いパンフレットに目を通し改めてこの名称の由来を思い起こしていた次第です。まずはそのパンフレットの一節から。

 SWEN SOLAR HOUSEの目指す住宅、建築は我々と次代をつなぐ重要なメッセイジ、資産(資源)と考えています。住宅及び建築を通し、サスティナブル・ソサエティ(持続可能な社会)の環境を見つめ直そうと考えています。
SWENはNEWSの反対綴りです。私たちは現代社会が捨ててきた先人の知恵、建築の歴史から多くを学びとり、現在に生かし、未来につなげようと考えています。決して”新しい物”ばかりでは建物は語れませんよ、という皮肉も加わっています。NEWSを東西南北の頭文字の集まりと仮定しますと、SWENはSUN、WIND、EARTH、NATUR,の頭文字の集まりと考えて下さい。この4つの言葉が私たちの物造りに対するこだわりのキィワ-ドです。
 無尽蔵な太陽エネルギ-を取り入れ、止むことのない風を起こし、地球上のあらゆる生命体(動、植物)、物質とのバランスのとれた、そして自然と共に生活出来る家を目的としています。

 少し抽象的な文章ですが、更にペ-ジを開くと、”自然と対話出来る家”、”皮膚感覚の仕上げ材”、”太陽と風をデザインする”、自由な発想、自由なデザイン”と4つの項目に分けて物造りの具体的説明へとつながっています。今では良く耳にする持続可能な社会を目指す物造りなど目的が明確に語られ、エネルギ-の源である太陽、火、風の存在を数値化して取り入れ、人間の体でいえば血管にあたる暖気、冷気の道筋を視覚化しようとする姿勢が表れています。
 
 その後アクティブソ-ラ-部分は費用が高い割には効果が薄く、金のかかる省エネには納得いかないこともあり、導入は控え、パッシブソ-ラ-の考えだけ踏襲した設計に現在はなっています。これは間違ってはいなかったと思っています。ただ目的意識がすこし薄くなっていたかも知れません。軌道修正を少しかけようと思います。
 
 今後求められることはこの高断熱パッシブソ-ラ-ハウスの熱分布を、省エネ等級も含め数値化してより明確にすることだと思います。またこれに安価な自然エネルギ-源を加えシミレ-ションすることです。血管を認識する設計です。更に最近少しよくなった太陽光発電、風力発電、太陽熱給湯器等の組み合わせたものも考えています。
 
 初一念、より進化したSWEN SOLAR HOUSEに取り組みます。
 

2世帯住宅



 我が社の住宅の設計は年間6、7軒ですが1棟は2世帯住宅があります、その割合は増えてきて居ります。
3月に竣工した鎌倉、大町の増築もそうです。道路と敷地条件で独立の2棟は無理でも一部連結することで可能になりました。

 団塊世代のリタイアと同時に益々高齢化社会が進み、高度経済成長期の昭和30年代から始まった核家族化への分化から、低成長期時代に即した2世代、3世代の集合型住居が多くなることは大変望ましい社会構造と私は思います。

 2世帯住宅のメリットはたくさんあります。
ここでは建築的な視点から見ていきますと2棟の小さな住宅が並ぶより当然ながら1つの大きな家がある方が町並みとしては美しくなります。それは小さな家と家の間の狭く薄暗い緑も育たない空間が出来るより、一つにまとまり無駄な空地が減ることで、まとまったおおきな緑の空間が出来る為と考えられます。
茅ヶ崎の松田さんはこの説に賛同し玄関が二つ並ぶのも嫌い、角地を探して来ました。
誰が見ても大きな敷地を細分化した小さな家の乱立状態は、”町が壊れて行く”と感じていると思います。
 建築のコスト面からも2棟より1棟の方が、基礎、屋根、外壁等が共有できますから安くなります。

 生活面では、親、子、孫の交流が増し介護など生活上の助け合いが多々生ずるのは当然ですが、最近のとあるデ-タによりますと、親子共々介護が必要になった時は、自宅で公共的福祉サ-ビスを利用したいという人が多くなってきているというものがありました。子であれば配偶者、親であれば子に、同居していても余り面倒は掛けたくないというあらわれかも知れません。


では2世帯住宅のパタ-ンですが大きく分けて3種類あります。
 
① 玄関から全ての機能が別々の完全独立型
② 厨房、風呂等が別で他は共用の一部分離型
③ 寝室以外全て共用の完全共用型

の3種類です。又3世帯住宅となりますと、①と②もしくは③との複合型もあります。
建築コストの高いのは①で②③の順に低くなります。

どのパタ-ンにするかはその家族の考え方次第です。
家族なのだから全て共用でなければならないという方、いや夫れぞれの違った生活があるのだから独立しているほうが気兼ねなく過ごせるし、より長続きする、という考え方と分かれます。


 我が社の設計では③の完全独立型がほとんどです。
このタイプでも2種類の設計例があります。一つは上下階で各世帯が住み分けるタイプと長屋形式で左右に上下階作るタイプです。後者の方がより独立性が高くなります。唯注意しなければならないのは,どちらのタイプも玄関が二カ所ありますが、内部で一カ所以上相互に行き来出来なければなりません。
そうでないと集合住宅になりますからより厳しい法的規制がかかります。
 又このタイプですと持ち分で区分登記が可能ですから親子夫れぞれ住宅ロ-ン控除が受けられ、一戸あたりの面積も小さくなりますから登録免許税、不動産取得税、固定資産税の負担も小さくなるというメリットもあります。
 

 では二世帯住宅のデメリットは無いのかといいますと、一番は、大きな住宅を建てて世代が移る時の処理です。文字通り子世帯が親世帯に移り代々継承していくのが最良ですが、身内で引き継ぐことが不可能な場合、 ①のパタ-ンですと第3者に賃貸するという方法があります。この場合法的に先に述べた集合住宅に用途変更をしなければなりません。
それが出来るように予めその仕様にしておくのも一つの手です。唯場所によっては集合住宅が出来ない地域もありますから注意が必要です。どの建物もそうですが二世帯住宅は特に精神、物理、両面長生きする設計が求められると考えています。


 毎週土曜日の午前中この二世帯住宅を含め住宅の建築に関する無料相談会を計画しています。
 
 ご希望の方はメ-ル又は電話にてご住所、氏名、電話番号と相談内容、相談希望日をお知らせ下さい。
 順次対応のご返事を申しあげます。 


 
 
 
 

太陽光発電について

 先月の29日、とある企業の太陽光発電のセミナ-に出かけて来ました。
昨今国をあげて二酸化炭素削減が叫ばれていますが、以前と比較してどのように進化、変化しているか非常に興味があった訳です。15年前、省エネを徹底的に研究しようと様々な文献、資料を読みあさり、太陽光発電については耐用年数(当時家電並の10年位、電気に交換する効率は15年過ぎには半減)、コスト(100万/KW)で行き詰まり国の補助金も年々減少し、家電同様ゴミの山を増やすだけではないか、と積極的になれなかった訳です。昨今の加熱気味はそんな事情を知っているのか、はた又ライフサイクルエネルギ-の収支の問題(一つの製品が生まれて廃棄されるまで必要なエネルギ-とその製品が生み出すエネルギ-との差)、当時太陽光発電はマイナスだった訳ですが、これらが解決しているのか、行く途中車窓の景色の中のこの見にくい電柱が無くなる日(私は完全自立循環型の住宅-これについては後日詳述します-をめざしています)が来るかも知れないと期待を込めて出かけた訳です。

 講師は九州で太陽光発電装置を年間100件以上訪問販売している会社の社長でした。
 これは売り方の講習会?、来る場所を間違えたかな、と思いつつも、案内係から一番前の席を勧められたまま付いた席をいきなり立つのもためらわれ、2時間半覚悟を決め聞き入ることにしました。
 話しの進め方は大変上手、慣れた方でしたがやはり内容は他社との比較、自社製品の優位性、オ-ル電化で契約電気料金を安くし、売電価格が現況24円/KWが倍になるので収支が12年前後でプラスに転ずる、但しこの制度は今年4月1日から1年限りで売電価格はその後5年で漸次下がり元の価格に戻るから早く売ることをお勧めする、という結論でした。
 唯その中で太陽光パネルの寿命は20年に伸び(但しパワ-コンディション等の周辺機器は約10年で交換の必要あり)発電効率も年1%程度さがる位まで改良されていることが判った。(但し、セミナ-では言及がありませんが海岸線から500m以内の塩害、工場煤煙の有害地域は対象外であることは変わらないと思います)20年で80%の効率を保ち、売電価格が今の水準で保ち、設置費用が90万/KWなら収支はプラスになることは大と判断されます。唯ライフサイクルエネルギ-とCO2の収支の件は全く解明されませんでした。算定基準が明確でないことも原因でしょう。少なくとも国は補助金も出しCO2削減を目標にしているなら数値と基準を明確にすべきと思われます。
 20年後も効率を落としながらも電気を作り続けてくれるなら、電柱が消える日はまだまだ先かもしれませんが、総合的に考えて変換効率の良い太陽光発電は使える段階になったと思える日となりました。

2月3日      村田





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プロフィール

村田建築設計

Author:村田建築設計
茅ヶ崎・藤沢・鎌倉などの神奈川県 湘南地域を拠点に、自然素材を多く用いた木造住宅を主に手がけている設計事務所です。詳しくはリンク先から本家HPをご覧下さい。

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